えいあーるれいの技術日記

ROS2やM5 Stack、Ubuntuについて書いています

GitHubのやたら騒がしい実績「AchievementsのYOLO」

最近、なにやら変なバッチがプロフィールに付くようになりました。

しかも増えてるし…


どうやら、GitHubがゲームにおける実績解除システムなるものを始めたそうです。

GitHubには、自分の名前のリポジトリを作成することでREADMEをプロフィールページ風にすることができます。


私がフォローしているようなGitHub廃人たちはそのプロフィールを飾るに相応しいバッジやアドオンのようなものをしばしば入れたりします。

それらのバッジは、どれくらいの貢献をしたのかをグラフで表すものやトロフィーのような実績レポートなど形や表示形式など多種多様です。


今までのGitHubではそのようなバッジがなかったので、有志たちの手によってGitHub上のデータをもとに実績解除システムを作成されていました。これをGitHub公式も「Achievements」という名前で始めたというわけです。


しかし、この「Achievements」、GitHubユーザーの間で賛否両論の話題となっているのです。

Achievements自体は1つ日本語で記事を書かれている方を見つけましたが、話題のディスカッションについて深掘りされていいる方は見当たらなかったので、こちらで掘り下げていこうと思います。


現在獲得可能な実績

詳しくは以下のGitHubリポジトリを見てみてください。

github.com

獲得可能な実績

名前 主な条件 回数 ランクがあるか
Pair Extraordinaire マージ済みプルリクの共著者となる 1
Quickdraw 開いたプルリクor issue をすぐ閉じる 1 -
Starstruck 1つのリポジトリで多くのスターを得る 16
Galaxy Brain Discussions上での回答が他の人に認められる 2
Pull Shark プルリクエストをマージする 2
YOLO レビューを行わずにマージする (Community?) 1 -
Arctic Code ault Contributor 2020年のアーカイブプログラムに貢献する 1 -
Public Sponsor GitHub Sponsors (個人・団体) に支援する 1 -
Mars 2020 Contributor Mars 2020 helicopter Mission に貢献する 1 -


問題児「YOLO」

実績システムは2022年6月9日のリリース後に大変反響があったようで、GitHub-communityのディスカッショントピックでも「どうやったらこれらの実績を獲得できますか?」みたいな質問が飛び交っているようです。

その中で最も嫌われている(?)実績があり、これが前述の「YOLO」です。

「YOLO」は複数人が管理するようなパブリックリポジトリ上のプルリクエストをレビューなしにマージすると付与される称号です。

共同作業に反した行動による称号のため、ルールに厳格な人ほどマイナスな印象を受けるちょっと変わった性質の実績です。

↓ちなみに私はこのプルリクで実績を解除しました…(+1は共同開発者です)

実際、このコメントよりも前にかなりコメント・ディスカッションを交わしており、正直なところ「YOLO」の条件を満たすかと言われると無理がある気がします。

(私は、ウマ娘の馬人間判定という「YOLO」の数十倍は馬鹿げたリポジトリがあるので、こんな実績は可愛いものです : urara-challenge


実際に、私のような事象で実績を解除された方々が多く、非常に不満を持っているようです。

ディスカッションで「Remove YOLO」と絞ってみました。かなり検索で出てきて正直驚きました。


「YOLO」に対する不満の例

Childish achievements · Discussion #18345 · github-community · GitHub

Remove the YOLO "achievement" · Discussion #18590 · github-community · GitHub

YOLO · Discussion #18568 · github-community · GitHub

Please remove YOLO or provide an option to hide it · Discussion #18340 · github-community · GitHub

YOLO · Discussion #18542 · github-community · GitHub


皆さんの想像通り、「採用の人に誤解される」「GitHubを仕事のツールとして使っている人にとって良くない実績」という意見が出ており、「YOLO」だけ消せないかという要望がいくつか見られます。

一方で、「そもそもGitHubの実績のみが採用の判断基準になり得ない(←それで資質を判断するほうがYOLOよりも問題)」という意見もあり、賛否両論というわけです。


現時点での解決方法

GitHub個人用設定の「Show Achievements on my profile」のチェックを外すことで全ての実績を非表示にすることができます。


私見

(わざわざ走っている途中にコケたことをメダルにして渡す必要もない気はしますが)

仮に1度コケた(失敗した)として「彼は走ったらコケる人だから走らせてはいけない」とはならないと思うので、そんなに気にする必要はないんじゃないかぁと思います。

何事も挑戦していたら失敗もあると思うので。

アイコンのデザインもいい感じだと思うので、個人的には気に入っています。