皆さんはNeural Compute Stickをご存知でしょうか?
最近は、Jetson NanoやCoral USB Accelerator、AIコア搭載のCPUなど多くのAI用デバイスが出てきています。
そして、Intel(R) Neural Compute StickはそれらのAIアクセラレータのなかでもかなり昔に発売されたデバイスです。Intel(R) Neural Compute Stick 2はその後継で、Raspberry Pi + AIでも定番の組み合わせとなっています。
私は1年半前にコレを購入したのですが、環境構築がよくわからない+Jetsonや高性能GPUを持っていたので全く使わずに放置していました…
さすがにそれはまずいだろうと思い、いまさらながら使ってみることに。今回は環境構築編と実行編の2回に分けて説明します。
Neural Compute Stick はスイッチサイエンスやAmazonでなどで1万円程度で購入できます。
環境は以下のとおりです。
項目 | 名称 |
---|---|
CPU | Intel(R) Core(TM) i5 10210u |
GPU | Intel UHD Graphics |
VPU | Intel(R) Neural Compute Stick 2 |
OS | Ubuntu 20.04 LTS |
OpenCV | OpenCV 4 |
OpenVINO(TM)ツールキットのインストール
Neural Compute Stick2 を使うためにはOpenVINOが必要です。
まず、OpenVINOツールキットをダウンロードします。ダウンロードページに到達したら、該当するOSを選択します。ここでは、Linux->Web&Local->2021.3->Onlineを選択します。
ダウンロード後はダウンロード先のフォルダでターミナルを開き、次のコマンドを実行します。
$ tar -xvzf l_openvino_toolkit_p_2021.3.394_online.tgz $ cd l_openvino_toolkit_p_2021.3.394_online/ $ ./install_GUI.sh
セットアップ画面が表示されます。基本は全てデフォルトでOKです。
次に、Neural Compute Stick 2のセットアップをします。(Neural Compute Stick 2を挿す必要はなさそうです)
最初に、現在のユーザをusersグループに入れます。ログアウト後に適用されるそうなので、とりあえず以下のコマンドを入力後に再起動しました。
$ sudo usermod -a -G users "$(whoami)" $ sudo reboot
再起動後に次のコマンドを入力します。
$ sudo cp /opt/intel/openvino_2021/inference_engine/external/97-myriad-usbboot.rules /etc/udev/rules.d/ $ sudo udevadm control --reload-rules $ sudo udevadm trigger $ sudo ldconfig $ sudo reboot
環境変数のロード用コマンドを登録します。
$ echo "source /opt/intel/openvino_2021/bin/setupvars.sh" >> ~/.bashrc
これで、Neural Compute Stick 2を挿すと使用可能になります。
実行編は次回解説します。