えいあーるれいの技術日記

ROS2やM5 Stack、Ubuntuについて書いています

いまさらだけどNeural Compute Stick 2 の環境構築(Ubuntu 20.04 LTS)

 皆さんはNeural Compute Stickをご存知でしょうか?

 最近は、Jetson NanoやCoral USB Accelerator、AIコア搭載のCPUなど多くのAI用デバイスが出てきています。

 そして、Intel(R) Neural Compute StickはそれらのAIアクセラレータのなかでもかなり昔に発売されたデバイスです。Intel(R) Neural Compute Stick 2はその後継で、Raspberry Pi + AIでも定番の組み合わせとなっています。

 私は1年半前にコレを購入したのですが、環境構築がよくわからない+Jetsonや高性能GPUを持っていたので全く使わずに放置していました…

 さすがにそれはまずいだろうと思い、いまさらながら使ってみることに。今回は環境構築編と実行編の2回に分けて説明します。

 Neural Compute Stick はスイッチサイエンスAmazonでなどで1万円程度で購入できます。

 環境は以下のとおりです。

項目 名称
CPU Intel(R) Core(TM) i5 10210u
GPU Intel UHD Graphics
VPU Intel(R) Neural Compute Stick 2
OS Ubuntu 20.04 LTS
OpenCV OpenCV 4

OpenVINO(TM)ツールキットのインストール

 Neural Compute Stick2 を使うためにはOpenVINOが必要です。

 まず、OpenVINOツールキットをダウンロードします。ダウンロードページに到達したら、該当するOSを選択します。ここでは、Linux->Web&Local->2021.3->Onlineを選択します。

software.intel.com

f:id:Ray_ar:20210529124456p:plain

 ダウンロード後はダウンロード先のフォルダでターミナルを開き、次のコマンドを実行します。

$ tar -xvzf l_openvino_toolkit_p_2021.3.394_online.tgz
$ cd l_openvino_toolkit_p_2021.3.394_online/
$ ./install_GUI.sh

 セットアップ画面が表示されます。基本は全てデフォルトでOKです。

f:id:Ray_ar:20210529125843p:plain

 次に、Neural Compute Stick 2のセットアップをします。(Neural Compute Stick 2を挿す必要はなさそうです)

docs.openvinotoolkit.org

 最初に、現在のユーザをusersグループに入れます。ログアウト後に適用されるそうなので、とりあえず以下のコマンドを入力後に再起動しました。

$ sudo usermod -a -G users "$(whoami)"
$ sudo reboot

 再起動後に次のコマンドを入力します。

$ sudo cp /opt/intel/openvino_2021/inference_engine/external/97-myriad-usbboot.rules /etc/udev/rules.d/
$ sudo udevadm control --reload-rules
$ sudo udevadm trigger
$ sudo ldconfig
$ sudo reboot

 環境変数のロード用コマンドを登録します。

$ echo "source /opt/intel/openvino_2021/bin/setupvars.sh" >> ~/.bashrc

 これで、Neural Compute Stick 2を挿すと使用可能になります。

 実行編は次回解説します。